行動経済学事例集第二弾の続きです。
今回も身近に起こっている内容をストーリー仕立てにして行動経済学を紹介していきます。
タイトルの事象は3つ目の「損失回避の法則」で触れています!
※行動経済学とは、人は必ずしも合理的な選択・行動をするわけではないため、これらの選択をしてしまう人間の心理も含めた新しい経済学です。
【感応度逓減性】
まいたけ:このルアー定価1500円かぁ。
店員A :あ、すいません。こちら値札が間違えていて本来の価格は2000円になります。
まいたけ:え、500円も高くなるの。それじゃちょっと購入は控えます。
_________________<別の日>_______________________
まいたけ:結婚式のエンディングビデオ作製のオプションを付けると25万かぁ。高いけどしょうがないかぁ。
店員B:すいません、こちらの商品ですが2月から値上げしまして25万500円になっていまして。。。
まいたけ:たった500円の値上げか。全く問題ないですよー^^
ルアーの話も結婚式の話もどちらも「500円」という同一金額の値上げですが、後者の方が明らかに少額に感じます。
このように感応度逓減性とは、母数(元となる金額等)が変化すれば同じ金額に対しての扱い方が変わることをいいます。
結婚式・車・マイホームなどの営業の方は、これらの感応度逓減性を把握し、巧みにオプションを付けようとしてきますので要注意です!
ただし、個人的にはその価格に納得できるほどの価値を見いだせれば問題ないと思いますけどね!
【フレーミング効果】
まいたけ「どの保険に入ろうかなー。」
保険会社X「X社では保険料月々9000円です!」
まいたけ「9000円はちょっと高いなぁ。。」
保険会社Y「Y社では日々の保険料はなんと300円です。」
まいたけ「300円でいいのか!やすいなぁ。これにしよう!」
両社とも日割りをすると300円で金額に変わりないですね。ただ、やはり提示される金額が安い方がなんとなくお得に感じてしまうものです。
このように同じ内容でも言い方によって印象が変わることをフレーミング効果といいます。
携帯会社が契約時に日割り計算で金額を見せてきたり、タウリン1000mg配合(実際は1g)とかもフレーミング効果を上手に使って印象をよくしている手法ですね。そのほかに「手術の失敗確率20%」よりも「手術の成功確率80%」の方が印象が良いですよね。どんな場面でも物は言いようってことです!
【損失回避の法則】
店員Z「キャンペーンやってますよー。」
どちらかを選んでください。
A:確実に10万円貰える。
B:ジャンケンで買ったら20万円。
まいたけ「ずいぶん大盤振る舞いなキャンペーンだな。どっかのアパレル社長がバックについてるのか?
ん~、内容は迷うけど何もゲットできないのも嫌だし、確実に10万円貰える「A」にしよう!」
_________________<別の日>_______________________
店員P「借金がある方限定でキャンペーンやってますよー。」
どちらかを選んでください。
A:借金が半額になる。
B:ジャンケンで買ったら借金がチャラになる。
20万の借金のある人A「神がかってるキャンペーンやな。ジャンケンで買ったら今までの借金がチャラ!?やるしかない。「B」をやります。」
一般的に考えると前者で「A」を選ぶなら後者でも「A」を選びそうですよね。しかし、前者ではBを選ぶとなにも貰えないという損失が出るのを嫌い、後者ではAを選ぶと損失(=借金)が残るのを嫌うため、人はこの物語のような選択をすることが多いようです。
このように人は 何かを得ること以上に損をすることを避けようとする傾向があり、これを損失回避の法則といいます。
他にも「本日限定50%OFF」、「1000名様限定」などを逃すと損した気分になりませんか?これも損失回避の法則をうまぁ~く使ってマーケテイングしていますね。
こういった謳い文句を見たら「本当に自分に必要か?」としっかり考えましょう。
【まとめ】
今回は以下の三つの行動経済学を紹介しました。
以下の書籍で非常にわかりやすく行動経済学を紹介しています。私も下記の書籍を大いに参考にしています。
【ヘンテコノミクス】
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