間が開きましたが魚の勉強シリーズ第4段です。
今回は主にルアーについて記載していきたいと思います。
ちなみに「ルアー」という言葉の語源はフランス語で“魅惑”や“惹き寄せる”の意味です。
ルアーの動き方について
魚の形を代表したルアーとして「ミノー型(一般的なルアー)」や食器のスプーンの形から名前がついた「スプーン型」のルアーなどがあります。これらはその形状から基本的にはただ単に糸を引くだけで水中で上下左右に動くように設計されています。
【↓スプーン型ルアー】
ルアーの動き方を決めるのはルアーの形状によって生じる渦(*カルマン渦)ですが、ルアーを一定の速度でひくと、それによって生じるカルマン渦も一定となり、ルアーは規則正しい動きをします。
ここからが肝心で、ルアーが規則正しい動きだと釣りたい魚に「あれはルアーだ!!」と見切りを付けられてしまうので、ルアーの動きを不規則にする必要があります。そこで重要になってくるのがルアーの「ひき方」です。
ただ巻きで釣れない場合は上記の理由から見切られている可能性があるのでルアーをひく速度を変えてみたり、ワンピッチジャーク(大きく竿を立ててフケた糸分巻く)などを積極的に試す必要がありますね。
なおルアーの動きは3種類の動きから構成されており、その3種類がローリング、ピッチング、ヨーイングです。ローリングとピッチングは魚がもがく様子を、ヨーイングは魚のくねりを表現する動きとなります。以下にローリング、ピッチング、ヨーイングの概念を紹介してくれているサイトのリンクを参考に張っておきます。
なお、ルアーの動きは形状によっても異なっていて例えば細長いルアーはゆっくり大きく動き、短く太いルアーは小さく細かく動きます。
さらに細かいことを言うと、同種の新品のルアーを2つ買ったとしてもでリップの位置などが微妙にずれていたりするので動きが異なることがあります。そのため、新しいルアーやワームを差し替えたときは水中でルアーの動きに問題ないかを確認することをお勧めします。
ルアーの動きを魚がどう感知するのか?
よくルアーの振動を魚の振動器官の側線を刺激してルアーを感知させて誘き寄せるという俗説がありますが、ルアーの振動は水中ですぐに減衰するのでそれは誤りです。
例えルアーの近くに魚がいたとしてもルアーの振動数は約20Hzに対して魚が感知できる振動数は100〜2000Hzであるため、ルアーの振動を感知させることは難しそうです。
一方で魚が感知できる振動数100〜2000Hzのラトル音などを出せるルアーがあればその存在は認識してもらうことができそうです。
ということで、魚にルアーを見つけてもらうメイン手段は振動ではなく目視となります。またラトルなど音を出す機構についても音の振動数が魚の感知できる振動数とマッチすれば有効ということになります。
ちなみにシーバスなどの釣り対象魚の視力や、魚が水中でどのようにものが見えているかについては以下の記事で解説してますので参考にしてみてください。
【釣り勉強/魚の目の仕組み編1】見えている魚は釣れない?アジやサバなど魚の視力は?
魚を誘引するルアーの形・模様
前章でルアーを認知してもらうには目視がメインと記載しました。ではどんな形状・模様のルアーがいいのかというと、、、ズバリ魚に似たルアーです。
当たり前のことを記載して申し訳ないですがこれに尽きるようです。アメリカの学術雑誌「サイエンス」にもこのことが記載されているようです。
一点、魚の脳のメカニズムを補足すると、どうやら魚は餌となる対象魚(ベイト)の特徴的な部分を誇張して記憶・認識するようです。そのためベイトの特徴的な部分を誇張したルアーなどは効果的であると考えられます。
また下記の記事で魚は色や形を識別できるということも記載しているので興味があればご覧ください。
【釣り勉強/魚の目の仕組み編2】魚は色を識別できる?ルアーやエサなどの形状識別は?
まとめ
参考にした書籍は以下です。
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