UFOキャッチャーで1000円使って景品が取れなくてもやめられない理由【行動経済学事例集02】

お金
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行動経済学事例集第一弾の続きです。

【第一弾はこちら】

今回もみなさんが身近に体験したことがありそうな内容で行動経済学を紹介していきます。
難しそうな題目になりますが、簡単なストーリーを交えて紹介するのできっと理解できると思います。

※行動経済学とは、人は必ずしも合理的な選択・行動をするわけではないため、これらの選択をしてしまう人間の心理も含めた新しい経済学です。

【錯誤相関】

 

まいたけ「今日は釣りに行く予定だったけど寝坊してしまった。。。

今からでもいいから急いで釣りに行こう!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー釣行後-----------------------

 「寝坊した日に限ってめっちゃでかいシーバス釣れたぞ🎣

寝坊してよかったのかも(^^♪」

 

_________________数週間後_______________________

まいたけ「今日も寝坊してしまったぁぁ。けどまだ間に合う!釣りに行こう🎣」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー釣行後-----------------------

 「今日はヒラメが釣れたぁ!!前も寝坊したときは大物が釣れたし、
きっと寝坊すると大物が釣れるのかも。。。

 

_________________数週間後_______________________

まいたけ「今日も寝坊した。。。けど寝坊した日は大物が釣れるし釣りに行こう!今日は大物釣ってくるから付け合わせの食材だけ買っておいてー^^

「まいたけ妻👩&犬🐶」わかったー!大物期待してるねー^^

ーーーーーーーーーーーーーーーーー釣行後-----------------------

「なにも釣れなかった。。。寝坊したのになぜだ。。。このままじゃ家に帰れん。。。鮮魚市場のあるスーパーに行こう。。。」



 

普通に考えれば「寝坊する」=「大物が釣れる」という相関関係はないですよね。ただし、過去の経験によりある二つの事象に相関関係があるのではないか!?という思い込みは誰でもしたことがあると思います。

例えば旅行先で買った宝くじが当たったら、旅行先で買う宝くじは当たりやすいと思ってしまう、雨の日に好きな子からラインが来たら雨の日をうれしく感じてしまうなどありませんか?

このように錯誤相関とは過去の体験から関係のない2つの出来事に関係があると思い込んでしまうことです。過去の経験に頼りすぎると非合理的な判断をひきおこすことがあることを理解して、無駄遣い等をしないようにしましょう!

【サンク・コスト効果】

 

イクラくん「お!UFOキャッチャーの景品で大好物の鮭フレークがあるぞ!狙ってみよう!まずは500円!」

イクラくん「なかなかとれないな。あと500円だけ!」

イクラくん「まだとれないのか。。。けど合計1000円使ってるし、ここで引き下がると今まで使ったお金がもったいないからもう500円だけやろう!!」

イクラくん「結局、取れなかった。。。もういくら使ったんだろう。。。」



 

経済では、既に使用して回収不能なコストのことを「サンク・コスト」といいます。今回のケースでは1000円使ってしまったが故に、その金額が枷となって適切な撤退時期を見誤ってしまいました。

サンク・コスト効果とは今まで使用したコストに気にとられ、ずるずると非合理的な判断をしてしまうことを言います。このとき、将来的に採算が合わないとわかっていてもずるずる引きずられる可能性があるので要注意です。

徹底のタイミングは「撤退した方がいいかも?」と考え始めたタイミングなんでしょうね。投資の世界でも明確な損切ラインを決めておかないと泥沼にはまってしまいますから要注意です。

 

【認知的不協和の解消】

イクラくん「あのゲームセンターですごいお金使ったけど結局鮭フレーク取れなかったなぁ。きっとあの鮭フレークは美味しくないに決まってる!!

おや?なんかキャンペーンをやっているな。」

ボラ店員「ジャンケンで買ったらカラスミ差し上げますよー^^」

イクラくん「カラスミほしい!やります!ジャンケン、パー(向こうはチョキ)、負けちゃったよ。。。くそー、きっとあのカラスミも賞味期限が近くて味がおいしくないに違いない!!



 

イクラくんの本心は、鮭フレークもカラスミも食べたいはずです。しかしそれが手に入らないと分かった途端、本心ではないような感情を抱きました。

行動経済学ではこのように自身の思いや願いが叶わない時に生じる天邪鬼的な感情を「認知的不協和音の解消」と呼んでいます。

儲けようと思って投資を始めたら大損してしまった時などに「株なんて危険なものだからやらない方がいい!」と感じてしまうかもしれません。これも「認知的不協和音の解消」の一種だと思います。確かに投資はリスクを伴います。しかし一度の失敗で完全撤退すると、今後のチャンスを逃すことにもなり得ます。

先述のサンク・コスト効果に引きずられないように適切な損切ラインを設定し適切な企業分析をして適切な時期にエントリーすることで「認知的不協和音の解消」が発生しないように心がけるといい投資ができるかもしれません。

【まとめ】

今回は以下の三つの行動経済学を紹介しました。

錯誤相関:過去の経験から関係ない出来事を関連付けてしまうこと。
サンク・コスト効果:既に使用した費用にひきずられ撤退時期等を見誤ること。
認知的不協和の解消:自身の望みがかなわない時に生じる心理的な不快感情

以下の書籍で非常にわかりやすく行動経済学を紹介しています。私も下記の書籍を大いに参考にしています。

【ヘンテコノミクス】

 

【行動経済学事例集第一弾はこちら】

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